コロナ禍で増えたおうち時間。「妻と退屈だから何かしようかと話して。それが家づくりだったんです」とGさん。もともと家を建てるつもりはありましたが、その計画を前倒しすることになったのです。運良く、郊外の敷地に出会えたこともあり、すぐに湯浅さんに相談しました。というのも仕事で彼と付き合いのあったGさんは、家づくりに対する姿勢や人柄に全幅の信頼を寄せていたのです。
少しだけ気にかかっていたこともありました。「僕の好みはインダストリアル。湯浅さんがデザインするモダンテイストも好きだけど、どうやってラフな感じを取り入れてもらえるかなって」。
でも実際にプランを始めたらそんな気がかりは見事に払拭されました。そればかりか、「デザインよりも建物の機能性にこだわりたい」という奥さまの思いもしっかりとくみ取り、ウォークインクローゼットに通路としての機能を持たせた回遊式のステキ動線、冷暖房効率など温熱環境にも十分な配慮がなされました。
Gさんが求めるインダストリアルインテリアは、素材使いだけではなく色使いでも表現。建具や木部に施した塗装により、ざらざらとした荒削り素材と馴染ませています。