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イシウエヨシヒロ建築設計事務所石上芳弘Yoshihiro Ishiue1974年松山市生まれ。一級建築士。建築士会正会員。建築家協会正会員。近畿大学理工学部建築学科卒業。同大学院工学研究科建築学専攻修了。設計事務所勤務を経て独立。2021年里山空間デザインコンペ最優秀賞、22年キッチン空間アイデアデザインコンテスト最優秀賞を受賞。15年より近畿大学建築学部非常勤講師。■ 趣味/写真、山登り、海外旅行 ■ 好きな本/宮本輝の小説全般 ■ 好きな建築/インドの階段井戸
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美しいと思える瞬間や、感動のある住宅建築をつくる
建築を学んだ大阪と、故郷である愛媛を拠点に建築設計を行うイシウエヨシヒロ建築設計事務所。石上さんが手がけた住宅建築はいずれも独創的ですが、住み手の暮らしをデザインするため、それは自然なこと。彼の得意とする立体的でダイナミックな構成は邸内に光と風を導き、心地よさと感動をもたらします。 -
一家族のための、マイノリティなものづくり
建築をつくることは、空間を生み出すこと。「使い手の状況や関係などのアウトラインを表現したものが建築だ」という石上さん。住宅建築なら、家族の関係性を一筆書きにしたもの。その輪郭をとらえ、顕在化するために、石上さんは打ち合わせを重要視しています。何が大切か、叶えたいことは何か。互いに共有し、時に軌道修正しながら計画を進めていく。だから住宅建築はコラボレーション。「施主と建築家が助け合う関係性を築くことが一番重要かもしれない」と話します。
一人のために何かをすれば、その人のオリジナルになる。石上さんが試みているのは、誰も彼もが住める、いわゆるメジャーな家ではなく、施主にとって心地のいい家。「よりマニアックに突き詰めたその向こうに、みんなが共有できる感覚があると思うんです。だから僕はマイノリティなものをつくろうとしています。施主の個人的な感覚を建築に落とし込めたら、結果いいものがつくれるのではないかと思っています」。 -
写真と山登りと海外旅行。石上さんの趣味
石上さんは行動力の人。建築と自然を愛し、休日は海外旅行や山登りへと、アクティブに過ごしています。「低い山も高い山も登るのですが、年に一度は山岳テントを持って高い山に登りにいきます」。
コロナ禍前には、見たい建築を訪ねてインドへ。それはチャンド・バオリというインドのジャイプール近郊にある階段井戸。「インドのなかでも最大級の大きさで深さは約30mあり、階段が幾重にも重なる様は壮大で圧巻でした」。登山や旅先へはカメラを必携。美しい自然や建築をとらえた写真は、石上さんのInstagramなどで見ることができます。
海外旅行の目的のうち、7割は建築、2割が食べ物、残り1割が観光。食べることも好きな石上さんは、しばしば家でスパイスカレーを自作しています。そのきっかけもまた、インド旅行。連日食べていたカレーが気に入り、帰国後インドカレー店へ食べに行ったところ、「ちょっと違っていたので、自分でつくるしかないなと」。あの味を求め、試行錯誤を続けているそう。「自然が好きなので低い山も高い山も登るのですが、年に1、2度は山岳テントを携えて高い山に登りに行きます」。写真は標高約2,870mのキャンプ地。
スパイスも調合されていないものを、その日の気分で一からブレンドしてつくっているそう。こちらはキーマカレー。
インドのジャイプール郊外にある階段井戸。インドでも最大級の大きさで深さは約30mあり、階段が幾重にも重なる様子様は壮大で圧巻。