子どもたちも巣立ち、夫婦2人の「これからをもっと実りあるものに」と考えた施主。そこで自邸の水まわりのリノベーションを行ったところ、奥さまの体調が悪化。「化学物質過敏症」を発症したのです。このままでは住むことができないと、新築を視野に入れて、数社の完成見学会やモデルハウスを訪問。しかし、そこでも体調がすぐれないという状況が続きました。
2人が最後に訪ねたのは、アーキテクト工房Pure。オフィス兼モデルハウスに足を踏み入れた瞬間、「まるで自然のなかにいるような心地良さ。自然素材だけでつくられた高性能住宅の魅力を体で感じました」と振り返ります。また居心地の良さだけではなく、洗練されたデザイン性、どの場所も温度差のない邸内。人生100年時代、これからの日々を過ごす建物へのビジョンが具体化することができたそう。
完成した住まいは、アプローチに贅沢な自然石を敷き詰め、玄関の引き戸は世界最高クラスの性能をもつドイツのUNILUX社製。そこから入れば、吹き抜けの大空間LDKが圧倒します。玄関まわりの壁は和紙クロス、他の部分は紙クロス、床は薫煙処理を施した杉柾目材を採用。この材はしっかりと乾燥させることにより、耐久性や防虫性を高めています。もちろん自然由来の処理ですから、健康への負担も一切ありません。
シンプルでスタイリッシュな外観。道路面に当たる北側には効果的な採光を取りつつ、プライバシーをしっかりと守っています。