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ROOM TOUR

シンプルでスタイリッシュな外観。道路面に当たる北側には効果的な採光を取りつつ、プライバシーをしっかりと守っています。

自然石を敷き詰めたアプローチから玄関へ。しっかりと軒を出し、雨の日の出入りもストレスを感じさせません。入り口には操作性の高いドイツ製の引き戸を設置。

引き戸を開いて玄関ホールへ。土間は横長に取っており、ここから2wayの動線が伸びています。和紙クロスと無垢材の調和もステキ。

玄関正面の収納により、パブリックとプライベートをゾーニング。階段は木製のストリップにすることにより、軽やかな印象に。

造作収納により、すっきりと整った印象を与えるリビング。キッチンの背面収納も含めて、収納の建具は一体感をもたせています。

キッチン横にもプライベートゾーンへの入り口を設けています。ぐるりと回遊できるので、居室間の移動もストレスを感じさせません。

フルオープンにした背面収納。食器や家電などをきれいに収められるように、棚の高さや位置なども打ち合わせの上で決めました。

南側にはトリプル樹脂の窓を入れて、外付けのブラインドにより光や熱をコントロール。冬は窓からの太陽熱が、床をぽかぽかと温めてくれます。

白とウッドのやさしい色合いに、アイアンの深色がアクセントとなって空間を引き締めています。

来客のもてなしなど、さまざまな活用が想定される2階のオープンフロア。造作の書棚もあり、セカンドリビングとしても活躍しそう。

リビングの開放感は圧倒的。各所に施された杉材は、経年とともに飴色に変化していきます。その経年美化も楽しみ。

プライベートな水まわりは半オープンなつくりに。家族しか使わない場所であり、しかも温度変化がない家だからこその仕様

  • 何よりも大切にしたい健やかな日々は、自然素材の家から

    子どもたちも巣立ち、夫婦2人の「これからをもっと実りあるものに」と考えた施主。そこで自邸の水まわりのリノベーションを行ったところ、奥さまの体調が悪化。「化学物質過敏症」を発症したのです。このままでは住むことができないと、新築を視野に入れて、数社の完成見学会やモデルハウスを訪問。しかし、そこでも体調がすぐれないという状況が続きました。

     

    2人が最後に訪ねたのは、アーキテクト工房Pure。オフィス兼モデルハウスに足を踏み入れた瞬間、「まるで自然のなかにいるような心地良さ。自然素材だけでつくられた高性能住宅の魅力を体で感じました」と振り返ります。また居心地の良さだけではなく、洗練されたデザイン性、どの場所も温度差のない邸内。人生100年時代、これからの日々を過ごす建物へのビジョンが具体化することができたそう。

     

    完成した住まいは、アプローチに贅沢な自然石を敷き詰め、玄関の引き戸は世界最高クラスの性能をもつドイツのUNILUX社製。そこから入れば、吹き抜けの大空間LDKが圧倒します。玄関まわりの壁は和紙クロス、他の部分は紙クロス、床は薫煙処理を施した杉柾目材を採用。この材はしっかりと乾燥させることにより、耐久性や防虫性を高めています。もちろん自然由来の処理ですから、健康への負担も一切ありません。

  • 間取りはちょっと大胆に、2wayの動線とオープンな2階

    2人のライフスタイルに寄り添って導き出した間取りはちょっと大胆。玄関からはLDKとプライベートゾーンの2wayの動線を描いています。プライベートゾーンは夫婦それぞれの居室の間に、バスルームやランドリーコーナー、トイレを配置。ゆったりととった通路はクローゼットとしての機能をもたせており、ランドリー&室内干しコーナーで乾かした衣類は、すぐにバーにかけて保管できます。

     

    トイレは2つあり、バスルーム側のトイレは夫婦専用。裏動線とLDK側の両方に扉を付けたもう一つのトイレは、来客も気兼ねなく使用することができます。また2階はオープンなスペースとし、帰省した子どもたちが泊まったり、くつろいだりするときに活用。2階奥には納戸を兼ねた機械室があり、そこにはスイスZehnder社の換気システム「Comfohome」を設置しました。この1台で熱交換器、冷暖房、除湿、空気清浄を担っており、世界基準のパッシブハウスに匹敵する住宅性能を叶えています。

     

    キッチンの背面収納は扉付き。驚くほどの奥行きがあり、冷蔵庫などもすっぽりと収まります。実は大空間LDKを実現するために、構造上必要な耐力壁を包み込んでいるため、これほどの奥行きにしたそう。そこを収納とすることで、実用性を高めた設計者の優れた工夫なのです。一年中、春を思わせる邸内環境を生み出す性能と選び抜かれた自然素材、そしてライスタイルに合わせた間取り・動線。その3つの要素が高いレベルで叶えられた住まいは、2人の実りある人生を描くにふさわしいステージとなりました。

     

    ※パッシブデザイン…太陽の光や熱、風など自然のエネルギーを活用して、エアコンなどの機械をできるだけ使わずに快適な家づくりを行う建築の設計手法。

建築デザイナー

有限会社 アーキテクト工房Pure 髙岡文紀
有限会社 アーキテクト工房Pure
髙岡文紀
Fuminori Takaoka
1961年内子町生まれ。2003年(有)アーキテクト工房Pure設立。真の高性能住宅を手がけるビルダーを率いる。一般社団法人パッシブハウス・ジャパン理事、四国地区エリアリーダーを兼任。
■ 好きな音楽/フォークソング ■ 趣味/キャンプ、洗車 ■ 特技/ギター弾き語り(吉田拓郎さんの楽曲) ■ 休日の過ごし方/マイカーで県内外のキャンプ場へ ■ 好きな海外/ドイツ。家づくりや暮らし方のヒントを得ている

工務店情報

会社名
有限会社 アーキテクト工房Pure
対応
一般注文住宅、リフォーム
アクセス
松山市平井町甲3-1
電話番号
089-976-3600
営業時間
10:00~17:00
定休日
水曜・第1第3日曜・祝日他

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