高低差のある2つの棟が玄関でつながる住まい。2階建の西棟の1階にLDK、2階に寝室と子ども室を、東棟にはガレージと水まわりをレイアウトしました。LDKは中庭を囲うようにL字に配置し、リビングのフロアを一段下げて高低差でゾーニング。極力、自然光で暮らしたいという施主夫妻のために、邸内には3つの吹き抜けを確保しました。階段の吹き抜けは朝の光をキッチンにもたらし、ダイニングの吹き抜けはキャンバスのような壁に美しい光を映し、リビングの奥に設けた小さな吹き抜けは書斎のトップライトに。時間の経過や季節で変わる光の表情、陰影を楽しめるよう壁は漆喰の塗り壁を採用。視線や光を導くディテールの一つひとつが意味を成し、家族がイメージする「見たい景色」を叶えました。
グレーの塗り壁で仕上げた外観。向かって左の方角(西側)から人が出入りするため、西棟は少し後ろに下げてウェルカム感のあるファサードに。2つの棟をつなぐ玄関へ誘う植栽やアプローチも美しい