三世代にわたり住み継がれてきた築75年の日本家屋。「昭和20年代、祖父と父が木材を自分たちで運び、築いたそうです」と施主。傷んでいる箇所もありましたが、思い入れも深いこの住まいをなんとか活かせないか…そう考えていたとき、リノベーションを多数手がける叶さんに出会いました。
「年月を経て、味わいが深まっていく感じが好き」という施主の想いを汲み、柱や梁などの既存構造やしつらえを活かしたリノベーションを計画。「好きなものを飾り、友人らを招いてゆったりと過ごすギャラリーカフェスペースを」とのオーダーに対しては、玄関を入ってすぐ右手の壁を取り払い、ひとつづきの空間に古材のカウンターを造作しました。
既存建築の左側を少し減築し、キッチン&水まわり部分として新たに半円型の塔と平屋をつなげました。これが不思議と馴染んでいます