住宅街にたたずむ、ブラック&ホワイトで仕上げたモダンなファサード※…ここは、藤山さん自身が手がけた事務所兼自邸。「周囲の家と近い、狭小地や変形地といった、一般的にはデメリットとされる敷地の特性をメリットとして捉えることができれば、“面白み”につながると思うんです」と藤山さん。その言葉のとおり、生活の中心となる2階部分には通りに面した開口がなく、プライバシーをガード。1階部分は大窓で開放をもたせた事務所があり、閉じた2階とのギャップがデザイン的な面白さを生み出しています。
もともと事務所の奥には中庭をしつらえていましたが、2/3を減築し、ゲストルームとしてリノベーション。各空間がスキップでつながり、邸内をぐるりと回遊できるようになっています。
※ファサード…建物の正面デザイン。
藤山さんの事務所兼自邸は見学も随時可能(予約制)。玄関には初めて使用するという鉄錆の塗料を採用し、「これからどう酸化して変わっていくか楽しみ」と藤山さん。